1歳半検診の問診票を前にして、あるいは検診が終わったあとの結果を握りしめて、不安で頭が真っ白になっていませんか?
「発語が少ない」「指差しをしない」
保健師さんや心理士さんから指摘されると、まるで我が子のすべてを否定されたような、先の見えない暗いトンネルに入ってしまったような気持ちになりますよね。
我が家の真ん中の子は 1歳半検診で引っかかり、そこから半年ごとさらに半年ごと…と自治体の心理士さんとの定期的な発達相談を重ね2歳5ヶ月のときに療育を勧められました。
実は現時点で、はっきりとした発達テストを受けて特定の〇〇障害という診断名がついているわけではありません。
だからこそ、「グレーゾーンなのかな?」「診断名がないけれど療育に進んでいいの?」と悩むママやパパの気持ちが痛いほどよく分かります。
この記事では、我が子が0歳の頃から1歳半検診で引っかかるまでの様子、そして2歳5ヶ月で療育を勧められるまでの2年間のロードマップを体験談としてまとめました。
「うちの子、大丈夫かな?」と不安で眠れない夜を過ごしているあなたの少しでも先の見通しや安心材料になれば幸いです。
我が子は、離乳食期に卵黄の消化管アレルギーでも悩んでいました。その際のお話はこちらの記事で詳しくまとめています。


【0歳〜1歳半まで】順調だった成長と少しずつ気になり始めた違和感

我が子の発達に違和感を抱くタイミングは人それぞれですが、我が家の場合は身体の成長自体はとても順調でした。
だからこそ、1歳を過ぎた頃からの小さな変化に「あれ?」と思うようになっていったのです。
身体の成長や育児のしやすさは問題なし
まずは、誕生から生後すぐの様子です。
この頃は特に大きなトラブルもなく、すくすくと育ってくれていました。
0歳〜生後数ヶ月の成長まとめ
- 誕生: 38週の計画分娩で、2,878グラムで元気に誕生!
- 体格: 成長曲線のど真ん中をずっとキープ
- 様子: 生後2ヶ月頃から「あー」「うー」とクーイングが始まり、よく笑う穏やかな子
- 睡眠: 生後3〜4ヶ月頃は夜の寝入り時に激しく泣く(寝ぐずり)ことがあったものの、それが落ち着いてからは授乳で寝落ちすれば夜間もそのまま眠ってしまうほど入眠は楽
昼間もおしゃぶりさえあれば、抱っこで寝かしつけた後にお布団へおろすことができました。
とにかくママが大好きでベッタリな愛おしくて可愛い子でした。
1歳を過ぎてから感じた食べムラと言葉の停滞
順調だった日常に、少しずつ変化が見え始めたのが1歳を過ぎた頃でした。
1歳頃からの気になる変化
- 激しい好き嫌い: 離乳食はよく食べたのに、突然野菜拒否がスタート。子どもが好きそうなハンバーグやカレー、うどん、果物まで嫌がるように
- 喃語の減少: 生後9ヶ月頃につかまり立ちを始め、スクワットや伝い歩きに夢中になった反面、それまでよく話していた喃語をあまり話さなくなった
今思えば、立ち上がって身体を動かす楽しさに意識が100%向いてしまい、言葉の優先順位が下がっていたのかもしれません。
一歩が出たのは1歳2〜3ヶ月頃と少しゆっくりめでしたが、歩き出しも大きな問題とは感じていませんでした。
上の子の真似は上手!だけど共感の指差しがない
1歳を過ぎると、上の子の真似をして遊ぶことが増え器用な一面も見せてくれました。
しかし、コミュニケーションにおいて決定的なある行動が足りないことに気づきます。
1歳半前の「できたこと」と「できなかったこと」
- できたこと:
教えなくても積み木を積める
シルバニアファミリーやままごとをお姉ちゃんの真似をして上手にする
名前を呼ぶと「はーい」とお返事できる(1歳2ヶ月頃)
「ハイチーズ」でポーズができる - できなかったこと:
「見て!」という共感の指差しがない(たまにするのは要求の指差しだけ)
何かを発見したときに「ママ、あれ見て!」と共有する指差しがなく、自分の要求がある時はママの手を引っ張って連れていく(クレーン現象?)か手を伸ばして「あーあー」と声を出すだけでした。
発語自体も少なく、めちゃくちゃママっ子なのに「ママ」と言えず、言える言葉は「やったー、できた、わんわん、パパ、いたっ(痛い)」くらい。
大人は全員パパと呼んでおり、名詞よりも動詞のほうが多い状態でした。
もちろん、二語文はありません。
支援センターでみえた気が散りやすさとこだわり
1歳半近くなり、家の中だけでなく支援センターなど外の世界に出るようになると、集団行動の中でさらにいくつかの特性が見えてきました。
外での行動と日常のこだわり
- 不注意(気が散りやすい):
支援センターに行くと、一つのおもちゃで少し遊んでは移動し、また違うおもちゃへ、そして元の場所へ…を繰り返す - 強いこだわり:
サイズアウトした靴を買い替えたくても、同じデザイン(色や形)じゃないとギャン泣きして絶対に履かない - 激しい癇癪:
自分の思い通りにならないと、しばらく泣き続ける
癇癪については、実はお姉ちゃんのほうがもっと凄かったので(笑)、「このくらいなら大したことはないか」と当時は思っていました。
ただ、あまりにも思い通りにならないと泣き喚くので、「もしかして、子供のイライラって鉄分不足のせいなのかな…?」と思い、鉄分サプリを試してみたこともあります。


基本的には穏やかでママっ子、人見知りは生後3ヶ月頃と落ち着いてからの生後8ヶ月頃に2回来るなど、とても繊細で愛らしい一面も持ち合わせていました。
【運命の1歳半検診】「早くサポートに繋げたい」と覚悟を決めて挑んだ日

我が子の成長を日々見守る中で、言葉の遅れや指差しのなさを確信していた私。
周りからは「まだ1歳半だからこれから増えるよ」と言われるような時期でした。
でも、私は「この子の特性に合わせた関わり方を早く知りたい。そのためには、今回の1歳半検診から早めに療育のステップへ繋げよう!」と、むしろ覚悟を決めて検診の日を迎えました。
歯科・身体測定はクリア|だけど絵カードの指差しチェック全滅
当日の一般検診自体は、泣きながらも大きな問題なくスムーズに進んでいきました。
当日の一般検診の様子
- 歯科検診・身体測定・内科検診: 泣きはしたものの、異常はなくクリア
- 保健師さんとの面談: ここで私が「発語が少ないこと」「指差しをほとんどしないこと」を正直に相談。結果、その場で即座に心理士さんとの面談へ案内されることに
心理士さんのブースでは、1歳半検診でよく行われる絵カードの指差しチェックが始まりました。
指差しチェックでの我が子の反応
お題: 「わんわんどれ?」「ブーブー(車)どれ?」
我が子の様子: 質問の意図がわかっておらず、正しいものを指差すことができない。「あった!」と言いながら、全く違うイラストを指差してしまう
積み木はできるけれど…心理士面談でのできたこと・できなかったこと
その後、別室で心理士さんによるさらに詳しい様子見が行われました。
ここでも、手先の器用さと指示理解の間にはっきりとした境界線が見えました。
心理士面談でのチェック結果まとめ
- できたこと
積み木:
結構小さな積み木だったが、教えられなくても5個ほど上手に積むことができた
型はめパズル:
丸・三角・四角のパズルを正しくはめることができた(上下反対にされても、少し迷いながら自力で修正できた) - できなかったこと
言葉の指示理解:
使った積み木を「コップに『ないない(お片付け)』して、ママと心理士さんに見せてみようか」と言われるが、言葉の意味がよくわかっておらずお片付けができない。心理士さんが「こうやって『ないない』」と手本を見せてくれると同じようにできる
絵カードの再挑戦:
やはり絵カードの指差しは、何度やっても理解が難しい様子
この結果を受け、心理士さんから「半年後(2歳になる頃)に、もう一度面談をしましょう」と言われ、継続して自治体で様子を見ていくことが決まりました。
心理士さんからの重大な指摘「耳からの指示が最後まで聞けていない(不注意)」
この面談の中で、心理士さんから言われたある言葉に私は心の底から納得しました。
心理士さんからの分析とアドバイス
「この子は、私(心理士)が言葉で指示を出し終える(耳での聞き取りが終わる)前に、違うことを考え始めてしまっています。あるいは、パッと目に入った別のおもちゃに意識が飛んでしまっていますね」
心理士さんから指摘されたのは、指示を最後まで聞いていない(不注意傾向があり興味がすぐ移る)ということでした。
言葉がゆっくりなのも指示がうまく理解できないのも、知能や耳の問題というよりは、最後まで話を聞く前に目に入るものや他の興味に意識が引っ張られてしまうから(不注意)ではないかという分析でした。
支援センターでのおもちゃへの目移りを間近で見ていた私は、「なるほど!だからだったんだ!」とパズルのピースがカチッとはまったような感覚になり、深く腑に落ちたのを今でも覚えています。
【1歳9ヶ月〜2歳】保育園入園でみえた我が子の特徴と2回目の心理士面談

1歳半検診を終え、我が家は1歳9ヶ月のタイミングで保育園への入園を迎えました。
集団生活がスタートしたことで、お家の中だけでは見えづらかった我が子の具体的な得意なことと苦手なことがさらにハッキリとしていきました。
保育園生活でみえてきた我が子の得意と苦手
園の先生方には事前に検診で引っかかっていることを共有していたため、とても手厚く見守っていただけました。
園生活での我が子の様子まとめ
- 登園・慣らし保育:
入園式こそギャン泣きだったものの、上の子の送迎で慣れていたおかげか、慣らし保育自体は嬉しそうに通う。その後、環境に気づいて泣く時期もあったが、基本的に園の生活にはすぐに馴染んでくれた - 言葉の変化:
お迎えに行くと相変わらず大人をみんな「パパ!」と呼んで走っていたが、先生という言葉を覚え、名詞の発語が少しずつ増加。ただし、発語自体が不明瞭なため、一生懸命伝えようとしてくれても聞き取れないことも多々あった - 食事面:
園でも相変わらず激しい好き嫌いがあり、嫌いなものは絶対に食べないスタイルを貫いていた
そして何より、保育園の先生方のプロの対応から、我が子の指示の入り方に大きなヒントを得ることができました。
園の先生方が教えてくれた伝わる工夫
- 言葉だけの指示は難しい:
「あっちに行くよ」「お片付けしてね」といった言葉だけの指示は、すんなり理解するのが難しい状態 - 目からの情報(視覚)には強い:
先生が「あっちだよ」と大袈裟に指差しをして見せたり、制作の時にあらかじめ作った手本を見せながら説明したりすると、すんなり理解して自分で行動できた
2歳で2回目の心理士面談でのできたこと・できなかったこと
保育園での様子を踏まえ、2歳になったタイミングで自治体の心理士さんとの2回目の面談に臨みました。
半年前と比べて、成長した部分とこれからの課題がより明確になりました。
2歳面談でのチェック結果まとめ
- できたこと
発語の量:
不明瞭さは残るものの、言葉の数自体は半年前より増えている
積み木:
相変わらず上手に積むことができる
お片付けの理解:
コップを出されての『ないない(お片付け)』は、最初は戸惑ったものの、心理士さんにお手本を見せてもらうと理解してできるようになった
パズル:
1歳半の時よりも少し難しい型合わせパズルに挑戦。できないものもありつつも、ほぼパズル合わせをクリア - できなかったこと
表情からの読み取り:
「にこにこ(笑顔)」「えーんえーん(泣き顔)」のイラストを見せられて「どっち?」と聞かれるが、指差すことができない。そもそも指示自体の意味が分かっていない様子があり、表情から感情を読み取るのが苦手な傾向(特性)がみられた
心理士さんからの嬉しい言葉「この子は『共感したい気持ち』がすごく強い子」
この2回目の面談中、とても心に残る出来事がありました。
私が心理士さんとお話をしている間、我が子は別の保健師さんとブースの奥で遊んでもらっていました。
すると、自分が触っているおもちゃや新しく見つけたものを手に持って、わざわざ私のところまで何度もトコトコと歩いて戻ってくるのです。
そして、ママに「見て!」と見せて、私が「すごいね!」「これあったね!」と褒めると本当に嬉しそうに満足した顔をしてまた保健師さんのところへ戻って遊びを再開していました。
その姿を見て、心理士さんがとても温かい言葉をかけてくれました。
心理士さんからのアドバイス
「言葉はまだゆっくりだし、最後まで集中して話を聞くのは難しそう(キョロキョロしてしまう不注意さはあるけれど、多動はない)。 でもねママ、この子は『大好きな人と気持ちを共感したい、共有したい』というエネルギーがもの凄く強い子ですよ。 これからもお家で、その『見て!』に対して、ママの言葉でいっぱい共感してあげてくださいね。表情の読み取りは、まずは絵本などを通してゆっくりお家で練習していきましょう」
言葉が不明瞭で指示が通りにくくても、この子の中にはママと気持ちを分かち合いたいという真っ直ぐな気持ちが溢れているんだと知り、本当に救われた瞬間でした。
心理士さんからは「まだ全体的にゆっくりペースなので、また半年後に見ましょう」と言われ、2回目の面談は終了しました。
【2歳〜2歳5ヶ月】おしゃべりの楽しさとコミュニケーションの壁|そして療育の勧め

2歳を過ぎると、我が子の世界は上の子の影響もあってさらに賑やかになっていきました。
おしゃべりへの意欲が爆発した一方で、集団行動や言葉でのコミュニケーションにおける具体的な壁もみえてくるようになります。
発語は爆発!だけど会話がすれ違うオウム返しとイヤイヤ期
2歳半に近づくにつれ、言葉の数は一気に増えていきました。
2歳前半のおしゃべりと日常の様子
- おしゃべりが大好き:
相変わらず発語の不明瞭さはあるものの、本人は話すことがとても楽しい様子。当時大好きだったプリキュア(上の子の影響です!)のテレビを熱心に見ては真似をしてよく喋り、上の子とのプリキュアごっこもスタート(設定は上の子の言いなりですが、楽しそうに混ざっていました)。 - 表情の読み取りが前進:
大好きだったアンパンマンの表情絵本を使うと、なんとなく相手の感情を読み取れるようになってきた。 - 意思表示:
「これほしい」「あれほしい」といった自分の要求を、言葉で伝えられる場面も増えた。
ちなみに、この頃から始まった我が家のプリキュア熱はさらに加速し、後日住宅展示場のプリキュアショーにまで遠征することになります(笑)

しかし、日常の何気ない会話(質問)になると難しさが現れます。
会話のすれ違いと新しく覚えた感情
- オウム返しによる癇癪:
簡単な質問に対してうまく答えられず、相手の言葉をそのまま返してしまう(オウム返し)ことが多々あった
「(おやつ)いる?」 「いる」
「いらない?」 「いらない」
自分の意図とは違う結果になってしまうと、「違うー!」と激しく泣いてしまうイヤイヤ期と重なった葛藤の日々 - 拗ねる(すねる)をマスター:
感情が豊かになり自分の思い通りにならないと、わかりやすくプンプンと怒った顔をして部屋の隅っこに隠れるという、お茶目な一面もみせるように
保育参観で見せた普段の姿と非日常(行事)でのギャン泣き
保育園での集団行動では、日常の様子と行事(イベント)の様子で驚くほどハッキリとした差が出ました。
保育園での我が子の様子(参観・行事)
- 普段の園生活(保育参観):
朝の会や絵本の読み聞かせなど、みんなと一緒に座って流れに沿って過ごせていた。時折ふらふらっと気が散ることはあっても、大崩れはせず。(靴下を履く時などは、先生がやってくれるのをじっと待っているちゃっかりした部分もありました笑) - 行事(運動会・発表会):
どちらも大勢の人の前でギャン泣き!大勢の人がいる非日常の空間、かつママが目の前にいるのに自分は離れて前に出なければいけないというプレッシャーに耐えきれなかった様子。運動会は、私と一緒に参加する形に切り替え、なんとか乗り切ることができた。
3回目の心理士面談!ついに療育の提案へ
そして2歳5ヶ月の頃、3回目となる自治体の心理士さんとの面談の日がやってきました。
3回目面談でのチェック結果まとめ
- 積み木:
変わらず上手にこなせる - 表情の読み取りテスト:
絵柄が変わったからなのか、そもそも指示が理解できていないのか自力ではあまり上手く指差せず。しかし、心理士さんが「えーんえーんはこれだね」とお手本(やり方)を見せてあげると、仕組みを理解して真似することができた - 全体の分析:
発語の数自体はとても増えている
やはり目からの指示(お手本や視覚情報)はスッと入る
一方で、キョロキョロと周りが気になって最後まで集中することが難しく、言葉だけで指示を理解することにはまだ大きな課題がある
この結果を踏まえ、心理士さんから「集団生活やこれからの言葉の理解をよりスムーズにするために、一度『療育』に通ってみるのはどうですか?」と、具体的なステップを提案されました。
1歳半検診の時から「必要なサポートに繋げたい」と願っていた私にとって、この療育の勧めはショックではなく、「よし、ようやくこの子の生きやすさを育てる次のステージに進めるぞ!」という前向きな決定となったのです。
まとめ
1歳半検診での引っかかりから始まり、半年ごと、さらに半年ごと…と自治体の心理士さんとの面談を重ね、2歳5ヶ月で療育を勧められるまでの我が家の2年間を振り返ってみました。
ここで、同じように悩むママやパパに一番お伝えしたいのは、「療育に通うことはマイナスではないし、手厚いサポートを受けていいんだよ」ということです。
2年間の発達相談を通して気づけたこと
- 我が子の取扱説明書が手に入る: 心理士さんは、我が子の「目からの情報(視覚)が得意」「耳からの言葉の指示が苦手」「気が散りやすい(不注意)」という特性を、面談を通して一緒に見つけてくれました。
- レッテル貼りではない: 療育や発達相談は、子どもに障害というレッテルを貼る場所ではありません。
- 生きやすさを育てるツール: 子どもの今の特性に合わせて、どう関わればお互いが笑顔で過ごせるかという生きやすさのヒントをプロと一緒に学べる心強い場所です。
1歳半検診で引っかかると、「この先どうなっちゃうんだろう」と孤独で不安な気持ちになりますよね。
でも、自治体の窓口や心理士さんたちは、SOSを出せばしっかりと並走してくれる心強い味方です。
まずは今回ご紹介した我が家のロードマップが、これからの見通しを立てるひとつの安心材料になれば嬉しいです。
あなたと大切なお子さんの毎日が、少しでも心が軽くて優しいものになりますように!

