「小規模保育園ってどうなの?」思ったことはありませんか?
私は自身の子どもを、昨年から小規模保育園に預けています。
一方で、自身は現役保育士として、人数の多い大規模園に勤務中。
今回は、小規模保育園に実際に通ってみて感じた3つのメリットを、大規模園との比較を交えてお話ししたいと思います。
ぜひ、保育園選びの選択肢のひとつとして参考にしてみてください。
小規模保育園とは?

小規模保育園とは、保育を必要とする0~2歳児を対象に、定員6人〜19人と少人数で保育を行う施設のこと。
定員5人以下の家庭的保育と、定員20人以上の一般的な認可保育園の中間に位置しており、アットホームな雰囲気の中できめ細やかな保育を実施するのが特徴です。
小規模保育園は、2015年4月から始まった「子ども・子育て支援新制度」により、市区町村の認可事業となりました。
さらに、2023年4月にはこども家庭庁が、3歳以上の受け入れについて、「市町村がニーズに応じて柔軟に判断できる」との通知を全国の自治体に出しています。
今後は、全国で就学まで受け入れ可能な施設が増えていくことが期待できますね。
小規模保育園の3つのメリット

小規模保育園ってどんなメリットがあるの?



小規模保育園には、子どもにどんなメリットがあるか気になりますよね。
ここからは、保育士の私が実際に通わせてみてわかった、小規模保育園のメリットを3つご紹介します。
1.手厚い保育が受けられる
小規模保育園では、職員配置が一般的な保育園よりも多いために、保育士の目が届きやすく、手厚い保育が受けられます。
私の子どもは当時1歳7ヶ月で入園。
人見知りが強く、癇癪持ち、発語が少ない、偏食ありと、入園させる親の方が心配で仕方ない状態。
それでも時間をかけて、子どものペースに合わせていただいたおかげで、今では「保育園行く!」と喜んで通うほどになりました。
仲の良いお友だちもでき、かなりのおしゃべりにまで成長!
給食は1人で完食しているそうです。
ここまでの成長は、子どものペースに合わせて、細かいところにまで手をかけてもらえたからこそだと思っています。
もちろん、大規模園でも一人ひとりの成長に合わせて保育を行うのは当然のこと。
しかし、実際に働いていると「もう1人保育士がいれば、この子のここにもっと時間がかけられるのに!」と思う場面は正直多いです。
0〜2歳は身体も心も急成長する時期であり、成長過程には個人差が大きくあります。
一人ひとりの変化を見逃すことなく、成長過程に合った保育を受けられるのは、小規模保育園のメリットと言えるでしょう。
2.異年齢児との交流が深い
小規模保育園では、年齢が異なる子どもたちが同じ空間で生活します。
大規模な認可保育園では、同じ年齢のクラスで活動を行うのが一般的です。
大規模園でも異年齢交流を活動に取り入れることはありますが、交流の機会はそう多くありません。
異年齢交流には社会性・協調性が身につく、思いやりが育つといったねらいがあります。
小さいうちから異年齢の子どもと交流することによって、互いに刺激を受け成長につながるのがメリットです。
私の子どもも年上の子たちに、身の回りのお世話をしてもらったり、遊んでもらったりしていました。
今は2歳児になり、保育園では1番上の年齢。
積極的に年下の子たちのお世話をしようと奮闘しているようです。
自宅には下の子がいますが、兄弟では張り合うことが多く、「保育園でお世話しているなんて本当!?」と思うほど。
保育園という場所では、「年下の子をお世話する」「困っていたら助けてあげる」
これが自然の身につくのは異年齢保育の良さだと感じています。
3.子どもが楽しむ工夫は十分にある
小規模保育園は、比較的小さな場所で保育が行われます。
マンションの一室が保育室といった場合も多く、園庭がない園も少なくありません。
私の子どもが通う園も園庭はありませんが、代わりにテラスがあります。
テラスではボール遊びをしたり、夏には水遊びをしたり。
過ごしやすい季節になれば公園に出かけて、たくさん身体を動かしています。
また、運動会や発表会といった大きな行事はありませんが、毎月のお誕生日会や季節のイベント(七夕、ハロウィン、クリスマスなど)は充実。
大規模園でも、0〜2歳児は子どもたちの負担を考慮して、運動会や発表会を行わない園が増えています。
自身が働いている園と比べても、イベントが少ないなと感じることはありません。
むしろプレゼントとして凝った製作物がもらえることがあり、子どもは喜んでいますよ。
園庭や大きな行事がない分、小規模保育園では独自の「強み」を作っているので、子どもが楽しめる工夫はたくさんあります。
「3歳で転園」は唯一のデメリット


これまで、小規模保育園のメリットをご紹介してきましたが、避けて通れないデメリットも。
就学まで受け入れが可能になった小規模保育園ですが、まだ3歳以降に転園先を探さなければいけない園が多くあるのが現状です。
小規模保育園には、卒園後に優先的に入所できるような連携施設(認定こども園・保育所・幼稚園)が設定されています。
ただし、優先入所できる人数は年により異なり、受入れ枠には制限が。
私の子どもは2歳児なので、3月末で今通っている小規模保育園は卒園しなければなりません。
4月までには、自宅保育中の下の子と一緒に入れる園を探さなければならず、保活真っ最中です。
保育園自体入れるのかという問題もありますし、子どもは人見知りが強いので、新しい保育園に馴染めるかとまた親の方が不安に…。
子どもが安心して通える保育園を見つけようと、見学に通う日々です。
また、保育園に預けて復職後に、働きながら再び保活となると時間も取りづらく負担が大きいと思います。
周辺の保育施設の空き状況や口コミなどを常にチェックし、工夫して無理なく進めるようにしてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
私は、子どもにとって初めての保育園が小規模保育園でよかったと感じています。
お子さんによって合う合わないはありますし、小規模保育園にも大規模園にもメリット・デメリットはあります。
それぞれの良さがわかると、保育園見学の視点が変わってきますよね。
ぜひ、安心して通える保育園を見つけるための参考にしてみてください。